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「101人の会」は「さっぽろ雪まつり」の雪像を制作するため、年に一度だけ、大通西9丁目に集まる市民のグループです。
 制作が終了すると翌年まで集まることがありません。この会に会則はなく、雪像を作ってみたいと思う人が、都合の付く時間に参加し、 次の人にその作業をバトンタッチしながら完成させていくという会です。
作業期間は約2週間。この間一緒に作業し一緒にご飯を食べる、大家族のようにアットホームな雰囲気で活動しています。 実際に家族で参加される方も多くいます。


1.  成り立ち
 昭和49年9月、「札幌青年ボランティアクラブ」が中心となり、グループや個人、或いは家族が集まり、大きな雪像を作ることができないかと考えました。
同クラブが代表となり、市の観光課に相談したところ「多くの市民が自由に参加できる場となるのなら、10丁目広場を開放しましょう」と賛同してくれました。
 当時、雪まつり会場は9丁目までで、そこでは札幌工業高校工芸科(現在の「雪遊会」の前身)が中雪像を制作していました。
 早速、制作を呼び掛けたところ「海の家」生活指導員有志・新1年生お母さんサークル有志・青年キャラバン隊有志・
札幌市かしわ学園職員有志・母親学園生有志・子ども会リーダー有志・野外活動指導員有志・札幌市青少年婦人部職員有志「青年と歩む会」
・第1ホテル上のマンションの2家族そして、これらグループの家族友人が集まりました。
 第1回目のテーマは、比較的高さのない像を制作することになり、寝ている「ガリバー」としました。

2.  「101人の会」の名称の由来
 翌、昭和51年の制作テーマを決定するために、前年の主なメンバーが市民会館に集まった時、
今後より良い作品を作るために又共通の制作認識を得るためにも、個々の団体名を包括するような大きな名称があった方が良いという意見がだされました。
 協議の結果「沢山の仲間と共に制作し、また常に新しい仲間を1人誘う」という意味をこめて『101人の会』としました。
あわせて制作方針は、子供にわかるものとし芸術性の追求はその次としました。

3.  参加者について
 参加者の職業及び年齢は、OL、主婦、エンジニア、会社員、教員、保母、団体職員、公務員、幼・小・中・高・大学生、
また飛び込みの観光客等、幼児からお年寄りまで様々です。  毎年の参加者数を平均すると、150人位で延べ人数では500人程でしょうか。これら参加者のうち、常連と初参加者の割合は、7:3位になります。
また差し入れ組には、参加者の家族や友人をはじめ、プロパン燃料店、喫茶店、八百屋さん、米屋さん、雑貨店、
そしてすすきののママやマスター等がいてカンパ金や食料飲物等が届けられます。
なかには遠くから、「札幌市中央区大通り9丁目101人の会様」宛で小包が届けられることもあります。

4.  制作について
 〇 テーマの決定
 テーマは、世話人(常連参加者)が、11月頃集まり決定します。基本的には、童話などから題材を選択しておりますが、4,5年に一度オリジナルな題材を選択しております。
それを、世話人の一人が仕事の合間に絵にし、粘土のモデルを作ります。このモデルに基づき、各自が自分のパートを持ちます。
 〇 制 作
 制作期間は、毎年1月下旬から2月上旬の2週間程です。時間は、仕事を終えてからの午後7時頃から11時頃までです。追い込みになると12時頃までかかることもあります。
 作業分担については、雪像をけずる者、台座を作る者、雪運びに専念する者、水を扱う者等ごく自然に役割が決まり、いつも不思議に思います。
 〇 完 成
 完成日時を事前に発表します。その時間になると、その年の参加者が三三五五集合してきます。毎日参加した者、1日しか来れなかった者、差し入れ組等様々です。
皆、完成記念撮影に間に合うようにやってきます。そして、クライマックスは、いつの頃から始まったのか3本のシャンパンを抜く瞬間です。
 その後は無礼講の記念スナップ写真撮影会です。1日おいた翌日には、ほんの少しおしゃれして、ホテルで打ち上げをします。
その時、「101人の会」名物の、代表による表彰式が行われます。

5.  炊き出し
 炊事担当を中心に、毎日、何人かの手により炊き出しが行われます。炊き出し経費は、全て参加者のカンパにより賄っております。
会計と炊事担当でメニューを決めると都合のつく者が早く会場に来て、買い出しや米とぎをしながら、炊事担当者を待ちます。
 炊事担当者は、代表と打合せをしながら、参加人数、作業進行、疲労状態を見ながら食事の用意やおやつを考えます。
また、差し入れに来てくれた方やお客さんの接待、初めて参加する人の緊張を和らげる等重要な役割を努めます。
このように、炊事担当者は、休憩小屋全体の雰囲気を管理し、円滑な雪像作りのために、裏方に徹していきます。

6.  今後に向けて
 固く冷たい、巨大な雪の塊を前にして、どうしようもなく非力な自分たちを感じつつ、壁面にへばりつくこと2週間あまり。
 その雪壁を腹立たしく思いながらも、機嫌をとり、語りかけ、撫で回す。そのうちに、この頑固な雪塊は次第に、やわらかく、暖かくなってくる。
最後には、雪の塊と自分の気持ちの和やかな調和をとれるまでになる。この作業は、何年経っても慣れることがない。
 この、不思議さを、私達は誰にどう伝えたらよいのだろうか。
 そしてもう一つ、この会の、第一の目標である「1人でも多くの仲間を誘う」ということをもう一度皆で考えたい、
初めての人が楽しく雪像作りに参加できるためになにをするべきか。
 私達は、この2つを考えながら「101人の会」の雪まつりを楽しみたい。


以上、20周年記念誌(1994年発行)より抜粋






    参加申込み・お問い合わせは090-3776-1926(向井)まで!

雪像制作ボランティアグループ 101人の会